インフルエンザワクチンの接種について
仲本内科 院長 仲本昌一
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インフルエンザは、かぜとは違い、強い感染力をもつウイルスです。そのため重症化すると生命に危険がおよぶ場合もあり、インフルエンザの特徴を知って、この冬の流行に備えましょう。インフルエンザ流行のピークは、毎年1月から2月です。11月から始まり12月に増加し翌年4月には終息します。流行期前にワクチン接種を済ませるため、11月初めに接種するとよいでしょう。
1.
インフルエンザウイルスとは
インフルエンザウイルスは直径が1万分の1ミリメートルの球形をしたエンベロープという脂質でできた膜をもつRNAウイルスです。
2.
インフルエンザワクチンの予防接種回数
2回接種が原則です。2回目は1回目から1〜4週間後(免疫効果を考慮すると4週間間隔が望ましい)です。2000年度から中学生以上は1回または2回接種となりました。
3.
接種時期;平成13年10月中旬〜12月まで
4.
インフルエンザワクチン接種の効果
ワクチン株と流行株が一致すれば、若い成人での感染防止効果は70〜90%です。接種しても発病することがありますが、重症化や合併症の発生や死亡を著しく減少させ、症状や経過が軽く済みます。したがって、病休などによる社会的損失も減らすことが期待されます。老人では、発病防止効果は30〜40%と低いことがありますが、肺炎や入院を防止する効果は50〜60%、死亡を防止する効果は80%程度と報告されている。ただし、インフルエンザワクチンでは、他のかぜウイルスによる普通感冒を予防することはできません
5. インフルエンザワクチンでの予防が望ましい人
65歳以上の方、養護施設などで集団生活している老人や慢性の病気をもつ方、気管支喘息など呼吸器疾患のある小児、肺や心臓の病気のある方、糖尿病、重い腎臓病、免疫不全症(免疫抑制剤服用中の方も含む)など。また、以上の方にインフルエンザをうつさないようにするため、同居者やお世話をしている人もワクチン接種を受けましょう。また、受験生や仕事を休みにくい方も受ける方が良いでしょう。