中毒

全身状態がよくても全例コンサルト!!
意識障害の重要な鑑別の一つ(疑いをもて)!!
必要以上に問診・診察・検査に時間を取られないーー強く疑ったらすぐ処置へ!

基本的治療方針は下記の通りで る
*バイタルの安定が大原則!
 1;未吸収物質の除去
 2;吸収された物質の除去
 3;拮抗薬の投与
 4;対症療法
このうち実際よく用いられているのは 1と4で る。

病歴での注意点(以下は必ず聞く)
 1;飲んだと思われる時間(  時から  時の いだなど)
 2;薬の種類(出来るだけ具体的に)
 3;薬の量(種類によっては成分の量まで考える)
 4;併用薬(アルコールなどの有無)
 5;基礎疾患(うつ病など)

身体所見での注意点
 1;GCSを必ず(E M V )ーー診察中に変化しうる
 2;バイタルの確認
 3;特に瞳孔・口臭・呼吸様式のチェック
 4;皮疹や皮膚のただれにも注意
 5;尿は出たら自分で色の確認を

検査での重要な点
 血糖、心電図(不整脈・QT延長)、ABGは必ず!(CBC、ケミ、U/Aで満足するな)
 薬物の種類によっては血中濃度、肝機能なども
 

来院後の処置
  @薬物がごく少量で毒性が少ない(例:ソラナックス3錠など)
                  マママ経過観察のみ
  A上記以外(例:精神科薬複数種類を3時間前に服用など)
                  マママ胃洗浄不要 
   手順;・N-G(18Fr)チューブ挿入〜胃内に ることを確認
      ・1〜1.5g/Kgの活性炭+ソルビトール200〜300cc注入
      ・4時間(大量服用時2時間)毎に0.5g/Kgの活性炭投与(生食適量)
      ・上記を意識がはっきりするまで繰り返す

  B薬物が非常に大量(命に関わる)で服用後1時間以内かつ作用発現の遅い物質
   (例:テノーミン60錠服用15分後など)
                  マママ胃洗浄を行う
   手順;・必要なら挿管を、i.v確保、フォーリー挿入など
      ・胃管(32Fr)挿入(経口)〜胃内に ることを確認
      ・左側臥位、15〜20度Head downの体位
      ・1〜2リッターの生食で胃洗浄
      ・1〜1.5g/Kgの活性炭+ソルビトール200〜300cc注入
      ・2時間(忙しくても4時間)毎に0.5g/Kgの活性炭投与(生食適量)
      ・上記を意識がはっきりするまで繰り返す
 
 
@経過観察してよい場合(少量で る)
 数回分の睡眠薬・安定剤、数回分の風邪薬
A活性炭のみの場合(ほとんどの例が てはまる)
 数日分の精神科複数薬、大量の睡眠薬・安定剤など(無効なのはリチウムなど)
B胃洗浄をする場合
 薬物内服後早期で ることかつ循環系に作用する薬物(抗圧剤、ジゴキシンなど)・非常に十分量の  アセトアミノフェン・農薬など
  救命救急センター  雨田立憲